健康診断の結果を見て笑顔の男性

コレステロールが気になる方へ。今日から始められる『3つの習慣』

「健康診断でコレステロールが高いと言われた…」 「数値を下げたいけど、何から始めればいいの?」 そんな方のために、今日からできる『3つの簡単な習慣』 をお伝えします。 理学療法士として30年、たくさんの方の健康と向き合ってきましたが、結論はとてもシンプルです。 結論:『青魚』『野菜』『ウォーキング』の3つだけでOKです! 難しいことはありません。一つずつ、無理なく始めていきましょう。 そもそもコレステロールって何? コレステロールには 「善玉(HDL)」 と 「悪玉(LDL)」 の2種類があります。 種類 異常なしの値 善玉(HDL) 40 以上(mg/dL) 悪玉(LDL) 60〜119(mg/dL) ※ 2024年4月改定版・日本人間ドック・予防医療学会の基準値 善玉と悪玉、なにが違うの? ざっくり言うとこんな違いです。 善玉:血管にこびりついた余分なコレステロールを掃除してくれる 悪玉:多すぎると血管にたまり、血液をどろどろにする ただし、悪玉といっても コレステロール自体は体に必要なもの。細胞の大切な材料です。少なすぎても問題なんですね。 ちょうど良いバランスが大事、ということです。 「LH比」もチェックしてみてください 最近は LH比(悪玉 ÷ 善玉) という比率が注目されています。 LH比 状態 1.5 未満 血管きれい 1.5 以上 コレステロール、たまり始め 2.0 以上 動脈硬化が心配 2.5 以上 血栓のリスクあり 各値が「異常なし」の範囲でも、LH比が高いと注意が必要です。 健康診断の結果を見ながら、ぜひご自分でも計算してみてください。 高いとどうなるの?気になる3つのリスク 悪玉コレステロールが多すぎると、血管の内側にプラーク(脂のかたまり)がたまっていきます。 そのまま放っておくと… 動脈硬化(血管が硬くなる) 心筋梗塞(心臓の血管が詰まる) 脳梗塞(脳の血管が詰まる) どれも避けたいことばかりですよね。だからこそ、早めの対策が大切なんです。 食事で気をつけたい3つのこと ① 青魚を週に2〜3回、食卓へ サバ・イワシ・サンマなどの青魚には、EPA・DHA という成分がたっぷり含まれています。 これがコレステロールや中性脂肪を減らし、血液をサラサラにしてくれるんです。 毎日でなくても、週に2〜3回 を目安にしてみてください。 💡 ポイント:サバ缶もおすすめです。手軽で、味噌煮や水煮など種類も豊富。買い置きしておくと便利ですよ。 ...

November 2, 2021 · 1 分
地中海食と日本食が並ぶ食卓のイラスト

地中海食と日本食、合わせるとどうなる? 〜認知症予防の食卓に並べたい3つの食材習慣〜

「毎日同じおかずばかりで、なんだか脳によくない気がする」 「地中海食がいいって聞くけれど、急にオリーブオイル中心の食卓には変えられない」―― そんなふうに、自分の食卓と"理想の食事"のあいだで迷っていることはありませんか? 実は近年、地中海食と日本食、どちらも認知症予防によいことが分かってきました。 そして国立長寿医療研究センターの研究では、日本食をよく食べている人ほど認知症になりにくく、腸内環境にも違いが出ることが明らかになっています。 「地中海風」か「和食」かで悩む必要はありません。いいとこ取りで、今日からの食卓を少しずつ整えていくのが現実的な答えです。 ✅ **「単品サプリ」より「食事全体のパターン」**が認知症予防のカギ ✅ 地中海食と日本食はどちらも理にかなっている――両方のいいとこ取りでOK ✅ 注目したい4つの食材:魚介・きのこ・大豆・コーヒー(日本食スコア研究より) 今日は、地中海食と日本食をどう"合体"させるか――そして私の食卓によく並ぶ3つのメニューを、やさしくご紹介します。 目次 そもそも「脳によい食事」って? 地中海食のここがいい 日本食スコアという発見 地中海食×日本食という選択肢 私の食卓によく並ぶ3つの一皿 いま私たちにできること おすすめの一冊 そもそも「脳によい食事」って? 国立長寿医療研究センターは、認知症予防の食事についてはっきりこう言っています。 単一の栄養素(サプリメント等)を摂取しても、認知症予防には効果がありません。 つまり、「これさえ飲めば」という魔法のサプリは無く、実際の食品から、いろいろな栄養をパターンで摂ることが大事だ、ということです。 そのうえで、これまでの研究で繰り返し名前が挙がるのが、地中海食と日本食の二つの食事パターンです。 地中海食のここがいい 地中海食とは、イタリア南部やギリシャ沿岸で昔から食べられてきた食事のことです。 特徴をひと言でまとめると―― 色とりどりの野菜・果物(赤・黄・緑) 魚介類が豊富 オリーブ油を使う 全粒の穀類と食物繊維 ポリフェノールたっぷりの赤ワインを少々 国立長寿医療研究センターも「認知症予防効果が期待できます」と紹介しており、糖尿病の予防にもよいとされています。 ただ、毎日オリーブ油でパスタを食べる暮らしには無理がある――それが日本に住む多くの人の本音だと思います。 日本食スコアという発見 ここで嬉しいニュースがあります。 国立長寿医療研究センターの 佐治直樹副センター長 たちのチームは、日本食をよく食べている人ほど認知症になりにくいことを、実際の患者さんを調べて確かめました(Nutrition誌、2021年)。 研究チームが使った「日本食スコア」は、こんな食品を組み合わせて点数化したものです。 JDI9(基本の9品目) 米・味噌・魚介類・緑黄色野菜・海藻類・漬物・緑茶・牛肉/豚肉・コーヒー JDI12(拡張版) ↑に加えて、大豆・大豆製品/果物/きのこ 点数のつけ方 それぞれの食品について、ふだんよく食べている人は「1点」/あまり食べていない人は「0点」 ただし、牛肉・豚肉は逆(伝統的な和食では魚を主役にするので、たくさん食べていると0点になります) これを9品目すべて足すと、最大9点・最小0点(拡張版なら最大12点) **点数が高いほど"日本食らしい食事"**ということになります つまり「7点」というのは、9品目のうち7つは日常的によく食べているくらいの感覚です。 結果はとても分かりやすいものでした。 認知症のない人 vs 認知症のある人:JDI9 スコア 7点 vs 5点 同じく JDI12 スコア 8点 vs 7点 特に 魚介類・きのこ・大豆・コーヒー をよく食べている人で差が大きかった これらの食品が多い人は、腸内環境がよく整っており、認知症のリスクと結びつくと言われる物質も少ない 傾向(腸内細菌が出す"体に負担をかける成分"のこと) つまり、お味噌汁・焼き魚・きのこ・豆腐・コーヒーといった、ふだんの和食の延長線上にあるものが、ちゃんと脳の健康と結びついていた、ということです。 ...

May 21, 2026 · 1 分
Torapon

野菜中心でも油断できない? 〜超加工食品と『注意力』のはなし〜

「お野菜もちゃんと食べているし、そんなに偏ってはいないはず…」 そう思っていても、菓子パンや即席麺、加工肉が毎日の食卓に並んでいませんか? 最近の研究で、こうした 超加工食品(UPF) が増えると 「注意力」が落ちやすい ことが分かってきました。今回は、難しいお話を平易にまとめてみます。 この記事のポイント ✅ 超加工食品(UPF)が10%増えるごとに、注意力スコアが下がるというデータが出た ✅ 「食事全体の質」とは別の影響なので、野菜中心の人も油断できない ✅ 大切なのは 「ゼロにする」ではなく「頻度を下げる」 そもそも「超加工食品(UPF)」って? UPFは Ultra-Processed Foods の略で、工場で何段階も加工された食品をさします。代表的なものは: 菓子パン、市販の菓子 加工肉(ハム、ソーセージ、ベーコン) 即席麺、冷凍ピザ 清涼飲料水、エナジードリンク スナック菓子 これらは塩・砂糖・脂質に加え、家庭ではあまり使わない添加物(乳化剤・保存料など)が含まれているのが特徴です。 研究:UPF 10%増ごとに「注意力」が落ちる オーストラリアの研究(Monash大学、Cardosoら、2026年4月発表)は、40〜70歳の成人 2,192人 の食事を分析しました。「Nova分類」という方法でUPFの割合を出し、認知機能との関連を調べたところ、 UPFが食事全体で10%増えるごとに、注意力スコアが有意に低下していた ことが分かりました。一方で 記憶のテストとの関連は見られなかった とのこと。注意力という、毎日の生活の中で「うっかり」「気が散る」につながる部分にじわっと影響していたわけです。 大事なのは「食事全体の質」と独立だったこと ここがポイントです。研究では「食事全体の質(野菜・果物の摂取量など)」を補正しても、 UPFそのものの影響が残った といいます。 つまり、 野菜をしっかり食べている方 魚や大豆もとっている方 でも、 菓子パン・加工肉・即席麺・清涼飲料を放っておくと注意力が落ちる可能性がある ということ。「いいものを足す」だけでは足りず、「困るものを少し減らす」両輪が大切なんですね。 現場で私が伝えていること 私(Torapon)は患者さんやご家族にお話しするときに、こんなふうにお伝えしています。 「ゼロにしなくて大丈夫です。それ以外にも、おいしいものはいっぱいありますし、お楽しみとして時々食べる分には良いと思いますよ」 UPFを「悪者扱い」して全部禁止してしまうと、食卓がさみしくなり、長続きしません。 頻度を下げる ことを意識するだけで、注意力の維持にぐっと近づけます。 いま私たちにできること 具体的に、無理なく続けやすい工夫を5つご紹介します。 ✅ 朝食の 菓子パンを週に1〜2回に(残りはご飯・パン+たんぱく質に) ✅ ハム・ソーセージは 週2〜3回まで、メインは魚・卵・豆製品で ✅ 即席麺は 「忙しい日のお守り」 として常備、毎日にはしない ✅ 清涼飲料水を お茶・水・無糖炭酸 に置きかえる ✅ おやつは 果物・ナッツ・ヨーグルト を選ぶ日を増やす ...

May 23, 2026 · 1 分
栄養バランスのよい食卓のイラスト

ビタミンB12、「基準値内」でも足りていないかも? 〜年を重ねた脳と、栄養の意外な関係〜

健康診断で「ビタミンの数値は正常ですよ」と言われると、ひと安心しますよね。 でも、こんな研究をご存じでしょうか。 「血液検査では『基準値内』でも、ビタミンB12がやや低めの高齢者は、考えるスピードが少しゆっくりになっていた」 “足りている”はずなのに、脳には影響が出ているかもしれない――。今回は、そんな少し意外な研究を、やさしくお伝えします。 ✅ B12が「基準値内でも低め」の高齢者は、考えるスピード(処理速度)がゆっくりめ で、脳の白質に小さな変化がみられた ✅ ただし「サプリをたくさん飲めば脳が良くなる」わけではない。上乗せ効果は ごくわずか という報告も ✅ まずは 食事から。気になる方は自己判断せず、血液検査でかかりつけ医に相談 を 目次 そもそもビタミンB12って? 「基準値内なのに足りない」研究の話 サプリに飛びつく前に 食事でとるには おわりに そもそもビタミンB12って? ビタミンB12は、神経や血液を元気に保つ ために欠かせない栄養素です。魚や貝、肉、卵、乳製品などに多く含まれています。 やっかいなのは、年を重ねると吸収する力が落ちやすい こと。さらに、胃の調子や一部のお薬の影響でも、吸収が下がることがあります。つまり「ちゃんと食べているつもり」でも、体の中では足りにくくなっている――そんなことが起こりうるのです。 「基準値内なのに足りない」研究の話 アメリカのカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の研究チームが、認知症のない 健康な高齢者231人(平均71歳)を調べました。 すると―― B12が 「基準値内でも低め」 の人は、考えるスピード(処理速度)がゆっくりめ だった さらに、脳の 白質(はくしつ=神経の通り道)に、小さな傷のような変化が多くみられた この研究は2025年に医学誌『Annals of Neurology』に発表され、「いまの基準値は、脳にとっては少し甘いのかもしれない」という議論を呼びました。 サプリに飛びつく前に ここで、とても大事な注意点があります。 「じゃあB12のサプリをたくさん飲めばいいんだ!」――そう考えたくなりますが、話はそう単純ではありません。 別の研究では、Bビタミンのサプリで頭の働きが良くなる効果は ごくわずか にとどまった、と報告されています。足りない人が補うことには意味があっても、「たくさん飲むほど脳に効く」わけではない のです。 サプリは飲み合わせや持病との相性もあります。自己判断で大量にとるのは避け、まずは血液検査でご自分の状態を知ること から始めましょう。 ※ サプリメントや栄養の取り方については、必ずかかりつけ医にご相談ください。 食事でとるには いちばんの基本は、やっぱり毎日の食事です。B12は、こんな食材に多く含まれています。 ✅ あさり・しじみ・牡蠣 などの貝類 ✅ さんま・さば・いわし などの魚 ✅ レバー、卵、牛乳・チーズ、のり 特別なものではなく、和食の食卓に自然と並ぶもの ばかりですね。「最近、魚や貝を食べていないな」と思ったら、週に何回かは意識して取り入れてみてください。 食事と脳の関係は、こちらの記事もどうぞ。 👉 認知症を遠ざける食事のヒント おわりに 「基準値内だから大丈夫」と思っていた栄養が、実は脳にとっては少し足りていないかもしれない――。今回の研究は、そんな気づきを与えてくれました。 とはいえ、神経質になりすぎる必要はありません。魚や貝、卵を、いつもの食卓に少し増やす。 そして気になるときは、ひとりで悩まず、かかりつけの先生に相談する。その小さな積み重ねが、これからの脳を守ってくれます。 ...

May 31, 2026 · 1 分
栄養バランスのよい和食の食卓のイラスト

その「疲れ」「やる気の出なさ」、栄養不足のサインかも? 〜ビタミンB12・葉酸と疲労の意外な関係〜

「しっかり寝ているのに、なんだか疲れがとれない」 「以前ほど、やる気がわいてこない」―― そんなふうに感じることはありませんか? 年のせいかな、と思いがちですが、実は 毎日の食事(栄養) が関係しているかもしれません。今回は、日本の研究から届いた、こんなお話です。 ビタミンB12と葉酸(ようさん)が足りない人ほど、「疲れ」や「やる気の低下」が大きかった ✅ 健康な日本人 約600人 を調べたところ、B12・葉酸が不足ぎみの人ほど、疲れやすく・やる気が出にくい 傾向があった ✅ カギになったのは「ホモシステイン」という血液中の物質。B12・葉酸が足りないと、これが増える ✅ ただし「サプリを飲めば元気になる」と決まったわけではない。まずは 食事の見直し から 目次 B12・葉酸ってどんな栄養? 「疲れ」と栄養をつないだ日本の研究 食事でとるには おわりに B12・葉酸ってどんな栄養? ビタミンB12 と 葉酸 は、どちらも血液や神経を元気に保つために欠かせない栄養素です。2つは チームのように協力して 働いています。 困ったことに、年を重ねると 吸収する力が落ちやすい うえ、葉酸は野菜不足などで足りなくなりがちです。「ちゃんと食べているつもり」でも、体の中では不足しはじめている――そんなことが起こりえます。 「疲れ」と栄養をつないだ日本の研究 大阪公立大学の叶内(かのうち)宏明教授らのチームが、健康な日本人 約600人 を対象に、血液の状態と「疲れ・やる気」の関係を調べました。 すると―― 血液中の「ホモシステイン」が高い人ほど、疲れが強く、やる気も低め だった ホモシステインは、B12・葉酸が足りないと増える 物質 つまり「栄養の不足が、疲れやすさの隠れた原因のひとつかもしれない」というわけです。この研究は2026年、栄養学の専門誌『Nutrients』に発表されました。 ※ これは「関係がみられた」という研究で、「B12・葉酸を増やせば必ず元気になる」と証明したものではありません。慢性的な疲れには、ほかの原因(病気など)も隠れていることがあります。 食事でとるには いちばんの基本は、やっぱり毎日の食事です。 ✅ ビタミンB12 … あさり・しじみ・牡蠣などの貝類、さんま・さば、レバー、卵、のり ✅ 葉酸 … ほうれん草・ブロッコリーなどの青菜、枝豆・納豆などの豆類、いちご・みかんなどの果物 どちらも、和食の食卓に自然と並ぶもの ばかりですね。「最近、魚や青菜を食べていないな」と思ったら、少し意識して取り入れてみてください。 なお「サプリで補えばいいのでは?」と思われるかもしれませんが、自己判断で大量にとるのは禁物 です。疲れが長く続くときは、ひとりで悩まず、まずはかかりつけ医に相談してみましょう。 ※ サプリメントの利用や栄養の取り方については、必ずかかりつけ医にご相談ください。 ビタミンB12と脳の関係は、こちらの記事もどうぞ。 👉 ビタミンB12、「基準値内」でも足りていないかも? おわりに 「疲れ」や「やる気の出なさ」を、気持ちや年のせいだけにしてしまうのは、少しもったいないかもしれません。その背景に、栄養という整えられる原因 がかくれていることもあるのです。 魚や貝、青菜や豆を、いつもの食卓に少しだけ増やす。そんな小さな積み重ねが、毎日の元気につながっていきます。気になる疲れが続くときは、どうぞ早めにかかりつけの先生に相談してくださいね。 📚 あわせて読みたい一冊 PR 医者が教える食事術 最強の教科書 ...

June 1, 2026 · 1 分
夜空の下、月明かりにそっと照らされる脳のイラスト

ぐっすり眠ると、脳が掃除される? 〜眠りと脳のふしぎな関係〜

「最近、ぐっすり眠れていますか?」 夜中に何度も目が覚めたり、朝起きても疲れが残っていたり——。 そんな日が続くと、なんとなく頭がぼんやりして、集中力も落ちてきますよね。 でも、もし「睡眠」が、ただの休憩ではなく、脳の中をきれいに掃除する大切な時間だったとしたらどうでしょう? 実は、2012年に発見されたある仕組みによって、それが本当のことだと分かってきました。 今回はその仕組み——「グリンパティック・システム」をやさしくご紹介します。 この記事のポイント ✅ 脳には、寝ている間に老廃物を流す独自の「掃除システム」があります ✅ そのカギを握るのは、脳脊髄液(のうせきずいえき)と、 星型の細胞「アストロサイト」です ✅ 睡眠不足は、認知症の原因物質の蓄積につながる可能性があります 目次 そもそも「グリンパティック・システム」って? 寝ている間、脳の中で何が起きているの? 掃除がうまくいかないと、どうなる? どうやって守ればいいの? まとめ そもそも「グリンパティック・システム」って? あなた グリンパティック……? なんだか難しそうな名前で、読む前からくじけそうです。 Torapon 名前は難しそうですが、中身はシンプルなんです。ひとことで言うと、眠っている間に脳のゴミを水で洗い流すしくみ。それだけ分かれば十分ですよ。 聞き慣れない言葉ですが、難しく考えなくて大丈夫です。 脳の中を流れる水(脳脊髄液)が、老廃物を洗い流してくれる仕組み——そう思っていただければ十分です。 私たちの体には「リンパ系」という、老廃物や余分な水分を集めて流す仕組みがあります。 ただ、脳の中にはリンパ管がほとんど通っていません。 ではどうやって脳の中の “ゴミ” を片付けているのか——。 それを2012年に解き明かしたのが、デンマークの神経科学者ネーデルガード博士のチームでした。 彼らは脳特有の “もう一つのリンパ系” として、この仕組みをグリンパティック・システムと名付けました。 「グリア(脳の支援細胞)+リンパ」という意味の造語です。 脳の中にも、私たちが眠っている間にせっせと働く"掃除部隊"があったのです。 寝ている間、脳の中で何が起きているの? あなた 寝ているだけなのに、脳の中でそんなに色々なことが起きているんですか? Torapon そうなんです。眠っている間の脳は、休んでいるどころか 『そうじタイム』 の真っ最中。3つの主役が力を合わせて働くんですよ。順に見てみましょう。 このシステムの主役は、3人います。 1. 脳脊髄液(のうせきずいえき)——脳と背骨の中を流れる、無色透明の液体です。 2. アストロサイト——脳の中で神経細胞を支える、星のような形をした細胞です。 3. 血管の “ゆっくりした拍動”——心臓に合わせて広がったり縮んだりするポンプの動きです。 眠りに入ると、これらが連携して動き始めます。 ① 細胞の “すき間” が広がる ノンレム睡眠(深い眠り)に入ると、脳の中の興奮を高める物質(ノルアドレナリン)の量がぐっと下がります。 すると、脳の細胞が少し縮み、細胞と細胞のすき間が約60%も広がることが分かっています。 このすき間こそが、脳脊髄液の “通り道”。 広がった通り道を、液体が一気に流れやすくなるのです。 ② 脳脊髄液が流れ込む 血管の周りには、ほんのわずかな空間(血管周囲腔)があります。 脳脊髄液は、ここを通って脳の奥深くまで入り込み、老廃物を集めて再び外へと運び出します。 ...

May 15, 2026 · 1 分
やわらかな夜空のもと、星と本のイラストが穏やかに浮かぶ

眠っている間、脳は何をしているの? 〜記憶と感情の整理整頓〜

「ぐっすり眠ったはずなのに、頭がスッキリしない」 「悲しいことがあった日は、よく眠れない」 そんな経験はありませんか? 実は、私たちが眠っている間、脳の中ではとても大切な"作業"が行われています。 それは——記憶の整理と、感情の処理です。 前回はグリンパティック・システム(脳の掃除のしくみ)をお話ししました。 今回はその続きとして、「眠っている間、脳が裏側で何をしているのか」を、もう少しのぞいてみましょう。 この記事のポイント ✅ 睡眠は2つの段階に分かれていて、それぞれ違う"仕事"をしています ✅ ノンレム睡眠は記憶を脳に定着させ、レム睡眠は感情をやさしく整えてくれます ✅ 睡眠不足は、学ぶ力・気持ちのコントロール・人との関わりにも影響します 目次 睡眠は「ひとつ」じゃない ノンレム睡眠:記憶を"刻み込む"時間 レム睡眠:「一晩のセラピー」と呼ばれる理由 眠りが足りないと、心と頭はどうなる? まとめ 睡眠は「ひとつ」じゃない 「眠っている時間」と聞くと、ずっと同じ状態が続いているように感じますよね。 でも実際の睡眠は、2つの段階が約90分ごとに交互にやってくることが分かっています。 ノンレム睡眠——脳が深く休んでいるけれど、体は動かせる状態。深さによってさらに段階が分かれます。 レム睡眠——体は休んでいるけれど、脳は活発に動いている状態。夢を見るのは主にこの時間です。 ひと晩に4〜5回、この2つを行き来しながら朝を迎えます。 そして面白いことに、前半はノンレム睡眠が多く、後半(朝方)はレム睡眠が多くなります。 だから「もう少し寝かせてほしいな」と感じる朝方は、実はレム睡眠のまっただ中なのです。 ノンレム睡眠:記憶を"刻み込む"時間 日中に「あ、これは大事だな」と思ったことや、新しく覚えた人の名前、運動の動きなどは、いったん「海馬(かいば)」という脳の小さな部屋に仮置きされます。 そのままだと、しばらくして消えてしまうことも。 ところが眠っている間、特にノンレム睡眠の深い段階になると、不思議なことが起こります。 昼間に活動した神経細胞のパターンが、もう一度ゆっくり再生されるのです。 これを「海馬のリプレイ」と呼びます。 「もう一度なぞり書きをしてもらう」イメージに近いかもしれません。 リプレイによって、海馬に置かれていた記憶は、より広い"長期保管庫"である大脳皮質(だいのうひしつ)へと書き写されていきます。 2024〜2025年の研究では、このリプレイのタイミングが「睡眠紡錘波(すいみんぼうすいは)」と呼ばれる特殊な脳波と同期しているほど、翌日の記憶テストの成績が良いことも分かってきました。 子どもが昼寝のあとに新しい言葉をスラスラ使えるようになるのも、この働きのおかげとされています。 学んだことを忘れたくないとき、夜更かしして詰め込むより、早めに眠った方が結果的に身につくのは、こういう理由なのです。 レム睡眠:「一晩のセラピー」と呼ばれる理由 つらい出来事があった日、ぐっすり眠った翌朝に「不思議と少し気持ちが楽になっていた」と感じることはありませんか? これは気のせいではなく、レム睡眠の働きとされています。 睡眠研究の世界では、レム睡眠を**「一晩のセラピー(overnight therapy)」**と呼ぶことがあります。 不安をやわらげるしくみ レム睡眠のあいだ、脳の中では、ストレスを高める物質(ノルアドレナリン)の分泌がぐっと下がります。 ストレスホルモンが少ない、安全な状態で、その日にあった出来事を脳が"もう一度なぞる"のです。 すると、出来事の「内容(こんなことがあった)」は記憶として残るのに、くっついていた不快な感情だけが少しずつ薄められていく——そんなことが脳の中で起きています。 これがレム睡眠の「セラピー機能」です。 寝酒がよくない理由 ところが、アルコールはこのレム睡眠を強く抑え込みます。 夜にお酒を飲むと、寝つきは良くなったように感じても、レム睡眠が短くなり、その大切な"セラピー時間"が失われてしまいます。 「つらい日こそ飲んで寝る」が逆効果になりやすいのは、このためです。 ストレスを感じた日ほど、しっかりとした"素の眠り"が必要なのです。 眠りが足りないと、心と頭はどうなる? ここまでをまとめると、睡眠は頭の中の “編集者” と “整理係” のような役割を担っていることが分かります。 編集者(NREM)が記憶を清書し、整理係(REM)が感情をていねいに片付けてくれているわけです。 その時間が足りないと、当然いろんな影響が出てきます。 物覚えが悪くなる——昼間に覚えたことが、長期記憶に書き写されにくくなります。 イライラ・不安が強くなる——感情の整理が追いつかず、小さなことで揺れやすくなります。 判断力が落ちる——前頭前皮質(判断を担う領域)の働きが鈍くなります。 人とのつながりが浅くなる——表情を読み取る力や共感する力も弱まることが報告されています。 睡眠と脳の関係について、もう少し基本から知りたい方はこちらの記事もどうぞ。 👉 認知機能ってそもそも何?〜記憶・判断・注意のしくみ〜 ...

May 16, 2026 · 1 分
朝のやわらかな光のなかで、湯気のたつお茶のあるテーブルのイラスト

今日から始める『脳が喜ぶ眠り方』 〜睡眠の質を上げる実践のヒント〜

ここまで2回にわたって、睡眠と脳の関係を見てきました。 第1回:ぐっすり眠ると、脳が掃除される?〜眠りと脳のふしぎな関係〜 第2回: 眠っている間、脳は何をしているの?〜記憶と感情の整理整頓〜 「脳って、寝ている間にこんなに頑張ってくれているんだ」と、少しだけ眠る時間が愛おしくなった方もいらっしゃるかもしれません。 最終回の今回は、その大切な時間をもっと味方につけるための、実践のお話です。 むずかしい道具やお金は一切いりません。今夜から始められるものばかりです。 この記事のポイント ✅ 「何時間寝るか」と「いつ寝るか」が、脳の修復力を大きく左右します ✅ お酒・カフェイン・スマホは、知らずに眠りの質を下げています ✅ 血圧・血糖値の管理は、脳の “そうじ機能” を守ることにつながります 目次 まずは「7〜9時間ルール」 寝る時間・起きる時間を一定に お酒とカフェインの落とし穴 寝室の “三拍子”——涼しく・暗く・静かに 血管の健康が、脳の眠りを守る まとめ まずは「7〜9時間ルール」 研究の世界では、成人の理想的な睡眠時間はおおむね7〜9時間とされています。 この範囲を外れた場合、脳の老化の指標である「白質高信号(はくしつこうしんごう)」が増えやすいことが、4万人規模の脳画像研究で示されました。 「6時間で十分だ」と長く感じていた方も、1日30分早く布団に入ることから始めてみませんか。 特に朝方のレム睡眠は、感情を整える大切な時間です。 睡眠時間を削ると、ここがいちばん最初に失われてしまいます。 「忙しい日ほど早く寝る」——これが、本当の意味での “脳の節約術” かもしれません。 寝る時間・起きる時間を一定に 「休みの日くらいは、ゆっくり寝かせて」——わかります。 でも、毎日の就寝・起床時刻が2時間以上ずれると、体内時計が混乱して、深い眠りに入りづらくなることが分かっています。 特に起床時刻のばらつきは、体内時計の調整に大きく影響します。 休日も、平日との差は1時間以内におさえると、脳のリズムが整いやすくなります。 朝、起きたらカーテンを開けて自然光を浴びるだけでも、体内時計のスイッチが入ります。 散歩や朝ごはんもセットにできれば、なお良し。 「寝つきが悪い」とお困りの方も、まずは朝の光から見直してみてください。 夜の眠りは、朝の習慣に支えられています。 お酒とカフェインの落とし穴 「寝つきが悪いから、寝る前にちょっとだけ」—— お酒のお話、耳が痛い方もいらっしゃるかもしれません。 実はアルコールは、レム睡眠を強く抑え込みます。 たしかに寝つきは良くなったように感じますが、感情の整理を担う"一晩のセラピー"の時間が削られてしまうのです。 ストレスを感じた日ほど、寝酒は逆効果になりやすいことが知られています。 カフェインも要注意です。コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンク—— 午後3時以降の摂取は、その夜の眠りに影響が出る可能性があります。 カフェインは体内に半日ほど残ることもあるので、夕方以降はノンカフェインのお飲み物に切り替えてみてください。 寝酒がなぜよくないのか、もう少し詳しいお話は前回の記事でも触れています。 👉 眠っている間、脳は何をしているの?〜記憶と感情の整理整頓〜 寝室の “三拍子”——涼しく・暗く・静かに ぐっすり眠るためには、寝室の環境がかなり大事です。 ポイントは3つ。 1. やや涼しく——深い睡眠に入るとき、体は中心の温度をすこし下げる必要があります。室温は18〜22℃を目安に。 2. 暗く——わずかな光でも、深い眠りを妨げると言われています。豆電球は消すか、なるべく暗いものに。 3. 静かに——耳栓やホワイトノイズで、突発的な音をやわらげるのも有効です。 そしてもうひとつ、寝る30分前のスマホ・テレビ・パソコン。 これらの強い光と情報量は、脳を「まだ起きていてね」と勘違いさせてしまいます。 代わりに、読書・ストレッチ・温かい飲み物など、ゆったりした習慣を取り入れてみてください。 「眠る準備」を整える時間そのものが、脳のスイッチを少しずつオフにしてくれます。 血管の健康が、脳の眠りを守る 第1回でお話ししたグリンパティック・システム(脳の掃除機能)は、血管のしなやかさに支えられています。 動脈がやさしく拍動することで、脳脊髄液が押し出され、老廃物が流れていく仕組みでしたね。 ...

May 17, 2026 · 1 分
夜空と眠りのイメージ

眠っている間に、脳は「明日の準備」をしている? 〜睡眠と“未来の記憶”の意外な関係〜

「寝ている間って、脳はただ休んでいるだけなのかな?」 ふと、そんなふうに思ったことはありませんか。 じつは睡眠中の脳は、思っている以上に いそがしくはたらいている ことがわかってきました。今回は、そんな研究のひとつをご紹介します。 脳は眠っている間に、「昨日までの記憶」を整理するだけでなく、「これから経験すること」の準備まで進めている ✅ 睡眠中の脳は、過去の記憶を保存する はたらきと、未来の記憶に備える はたらきを、同時に 進めていた ✅ これから覚えることを担当する細胞が、経験するより前の睡眠中に、すでに準備されている ことがわかった ✅ つまり睡眠は「ただの休み」ではなく、脳が舞台裏でせっせと働いている時間 だった(※マウスでの研究です) 目次 睡眠と記憶の、これまでの話 見つかった「明日の準備」のしくみ いま私たちにできること おわりに 睡眠と記憶の、これまでの話 私たちが眠っている間、脳は その日に見聞きしたことを整理して、しっかりした記憶に変えている ――これは以前からよく知られていました。 詳しくは、こちらの記事もどうぞ。 👉 眠っている間、脳は何をしているの? ところが今回の研究では、脳が整理しているのは「過去」だけではなかった、という新しい一面が見えてきました。 見つかった「明日の準備」のしくみ 富山大学のチームが、自由に動きまわるマウスの脳を、特別な小さな顕微鏡でのぞいて観察しました。 すると――記憶を担当する細胞のうち、「これから経験することを覚える」役の細胞 が、その経験をする より前の睡眠中に、すでに準備されている ことがわかったのです。 しかもこの“準備係”の細胞は、前の出来事を覚えたあとの睡眠中に用意される ようで、「昨日の経験」が「明日の記憶の受け皿」づくりに影響している可能性も示されました。 脳は眠っている間に、過去をしまいながら、未来の置き場所まで整えている――そんなイメージです。 ※ この研究は2025年、科学誌『Nature Communications』に発表されたものです。マウスでの研究 であり、人でまったく同じことが起きると確認されたわけではありません。 いま私たちにできること むずかしい話になりましたが、私たちにできることは、とてもシンプルです。 ✅ 睡眠時間をけずらない(記憶の整理も準備も、眠っている間に進みます) ✅ 毎日だいたい同じ時間に寝起きする(脳のリズムが整います) ✅ 寝る前のスマホ・明るい光をひかえる ✅ 昼間に体を動かす(夜の眠りが深くなります) 「しっかり眠ること」が、昨日の自分にも、明日の自分にも役立っている。そう思うと、眠る時間がちょっと愛おしく感じられますね。 具体的な眠り方のコツは、こちらにまとめています。 👉 脳が喜ぶ眠り方 おわりに 「寝る子は育つ」と言いますが、どうやら 大人の脳にとっても、睡眠は“育ちの時間” のようです。 過去を整理し、未来に備える――そんな脳の働きを思いながら、今夜もゆっくり休んでください。それが、いちばん身近な“脳のケア”なのかもしれません。 📚 あわせて読みたい一冊 PR スタンフォード式 最高の睡眠 睡眠研究の世界的な拠点・スタンフォード大学の研究者が、「眠りの質を上げるコツ」をやさしくまとめた30万部超のベストセラー。今日からできる工夫がたくさん載っています。 Amazonで見る 楽天で見る 参考にした情報 富山大学 学術研究部医学系 生化学講座の研究/井ノ口馨 卓越教授ほか 科学誌『Nature Communications』2025年発表の論文(睡眠中の記憶の並行処理) ※ 本記事は、上記の信頼できる研究・大学発表をもとに、一般読者向けにわかりやすくまとめ直したものです。紹介した内容は研究段階のものです。睡眠や体調についてご心配がある場合は、かかりつけ医にご相談ください。

June 20, 2026 · 1 分
夜の窓辺で月を眺めるおだやかなイラスト

夜中に目が覚めるのは、私だけ? 〜年代で変わる睡眠の悩みと、今夜からできる工夫〜

「夜中に何度も目が覚めてしまう」「若いころは、どこでも眠れたのに」——。 そんなふうに感じて、ため息をついたことはありませんか? じつは今年(2026年)発表された大きな調査で、日本人の眠りの「いま」 が詳しくわかってきました。そして面白いことに、睡眠の悩みの中身は、年代によって大きく変わっていく のです。 「眠れないのは自分だけ」と思っていた方にこそ、読んでいただきたい内容です。数字を見ながら、今夜からできる工夫まで、ご一緒に見ていきましょう。 ✅ 日本人の睡眠時間は平均 6.4時間。理想は 7.4時間 で、ちょうど1時間足りない 状態が続いている ✅ 睡眠の悩みは年代で変わる。若い世代は「時間が足りない」、40〜50代は「眠りが浅い」、70代は「寝つけない・夜中に目が覚める」 が中心 ✅ 年齢とともに眠りが変わるのは 自然なこと。日中の過ごし方を少し変えるだけで、眠りの質は整えやすくなる 目次 日本人の眠り、いまはどうなっている? 年代で、こんなに変わる睡眠の悩み なぜ、年をとると眠りが変わるの? 理学療法士として、現場で感じること いま、私たちにできること おわりに 日本人の眠り、いまはどうなっている? あなた 「日本人は眠れていない」ってよく聞きますけど、実際のところ、どうなんですか? Torapon 今年の春に、全国3,000人に聞いた新しい調査があるんです。数字で見ると、「1時間足りない」 という姿がはっきり見えてきますよ。 調査会社のクロス・マーケティングが2026年3月に、全国の20〜69歳・3,000人に行った「睡眠に関する調査」によると—— いまの平均睡眠時間は 6.4時間 理想の睡眠時間は 7.4時間 その差は ちょうど1時間。しかもこのギャップは、2023年からずっと変わっていない そうです さらに、眠りの「質」についてはこんな結果でした。 睡眠の状態 割合 日中、眠くなる 65% 寝ても疲れがとれない 59% 眠りが浅い 57% 半分以上の人が「昼間眠い」「疲れがとれない」と感じている——つまり、眠りに悩んでいるのは、決してあなただけではない のです。 年代で、こんなに変わる睡眠の悩み ここからが、今回いちばんお伝えしたいところです。同じ「眠れない」でも、年代によって中身がまったく違う ことが、調査からわかっています。 若い世代(10〜30代):「時間が足りない・朝がつらい」 若い世代の悩みの中心は、睡眠時間そのものの不足 です。夜ふかしなどの生活リズムの乱れが影響しやすく、「朝なかなか起きられない」「日中だるい」という声が目立ちます。 40〜50代:「眠りが浅い・疲れがとれない」 働き盛りの世代では、「眠りの浅さ」 が特に多くなります。2026年の調査では、眠りの浅さは 50代で最も多い という結果でした。 また、2025年11月に全国の18〜79歳・3,000人に行われた別の調査(クロス・マーケティング「健康に関する実態・意識調査」)では、疲れやストレスを最も強く感じているのは40〜50代 だとわかっています。全体でも、疲れを感じている人は約7割、ストレスを感じている人は約6割にのぼりました。 あなた まさに私の世代です……。あと、夫のいびきも気になっていて。 Torapon じつは調査でも、男性の50〜60代は「いびき」、女性の40〜60代は「手足の冷えやしびれ」 が睡眠時の悩みの上位なんです。年代と性別で、悩みの顔ぶれが変わるんですね。 ...

July 20, 2026 · 1 分